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イベントレポート

2020.07.3

「IALD-JapanにおけるCOVID-19危機への対処」- Dealing with the COVID-19 Crisis in IALD-Japan

新型コロナウィルスが世界中で猛威を振るい、これまでの日常が失われ、「新たな日常」と言われる環境下で、IALD-Japanとしてどのような活動をしていくべきなのか。IALD-JAPAN理事の面出薫、近田玲子、金田篤士、岩井達弥の4名のパネラーを迎え、「IALD-JapanにおけるCOVID-19危機への対処」と題し、WEBINAR(ウェビナー)を開催しました。

 

セミナーの冒頭には、新型コロナウィルスの感染拡大の影響によって、IALD-Japanの活動の中止や延期が余儀なくされている中でも、前向きにこの状況に合った活動をしなくてはいけないと、今回のWEBINARを開催した主旨説明がありました。

IALD-Japanの活動状況としては、総会、理事会はともにWEBINARで実施されましたが、「照明トレンドオンステージ」や学生のための照明デザインイベント「のぞいてみよう照明デザイン」などは、人が集まり密状態になるということもあり中止となっています。ただ、「のぞいてみよう照明デザイン」については、学生は今、大学の授業をWEBで受けているという話もあり、WEBでの開催が検討されています。また、このWEBINARがきっかけとなり、今後、IALD-Japanの各メンバーがいろんな企画を立ち上げ、このようなWEBINARの開催が広がっていけばと、モデレーター兼プレゼンターの岩井氏は話しています。

一方、パネラーの事務所での対策としては、テレワークをベースにしながら、必要に応じて現場やオフィスに出向くといった働き方へのシフトを試行錯誤している状況だと言います。ただ、この状況は悪いことばかりでなく、毎日の状況報告の共有を気軽にできて、直接顔を合わせなくてもコミュニケーションが取れるようになったという話もありました。

 

今後、IALD-Japanの活動をどのように展開し、withコロナの時代に合わせて展開していくのかという議題では、日本人はわりと受信力が強い人は多いが、発信する能力がもう少しあればという意見があり、近田氏から1つのアイデアが提案されました。WEBであれば、すべてのIALD-Japanのメンバーの顔を知る、考えを知ることができるのではないかと。例えば、どういうきっかけで照明デザインに興味を持ったのか、一番好きな光はこんな光といった5分程度の自己紹介動画を本部に送ってもらい、それを編集してWEBで公開する。そうすることで、顔は知っているけど、どういう仕事をしているのかも含めて、どういう光が好きなのかといったことを知る機会になると言います。

 

金田氏からは、セミナーやイベントの一極集中から地方への分散化という意見も出ました。例えば大阪に関西の人を集めて、イベントとWEBINARを同時開催するというハイブリッドな考え方です。学生との接点づくり、協賛メーカーのデザイナーや営業の方も含めたお互いの交流の場を設けることで活動の幅を広げていくことになると。

終盤には、新型コロナウィルスの流行という状況の中から学んだことや気づいたこと、活動の仕方、照明デザイナーとしての基本姿勢についてディスカッションがありました。

自粛期間中はステイホームで、禅的に自己を見つめることで内向きになっている心の向きを、どうやって外向きにしていくのかを、IALDという国際的なグループらしく、日本だけではない何か売り込み方をしたいと。例えば、WEBINARをユーチューブで海外に配信していくのもその1つ。語学能力がなくても機械がカバーしてくれる時代になってきたこともあり、日本人が日本語のままどんどん意見を発信してもよいのではないかと岩井氏は言います。

 

最後に「コロナが私に語ること」として、経済が大切なのか、命が大切なのかを問われた気がしたと言う面出氏。照明デザイナーとしてこの自粛期間を振り返ってみると、IALD-Japanのメンバーにとっても、もう少し新しい議論を始めなければならないのではないかと言います。

 

照明という立場から何を考えるのか、あるいは、どういう社会のベースに立って照明をやっているのか。照明デザインの原点にもう1回立ち戻り、照明デザインは何のためにあって、小さな工夫でも、明かりを扱うことで幸せになれるのではないかと。そして、光のマニフェストを掲げ、照明デザイナーが社会や様々なことに対しても声を上げてもいいのではと、未来に向けての提言でWBINARを締めくくりました。

 

【日時】2020年6月9日
【会場】IALD-Japan WEBINAR
【モデレーター兼プレゼンテーター】岩井達弥 ※敬称略
【パネラー】面出薫、近田玲子、金田篤士 ※敬称略
【主催】IALD-Japan