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イベントレポート

2019.10.25

第4回 照明トレンド オンステージ

2019年10月25日、東京デザインセンター5階のcrafTecギャラリーを舞台に第4回照明トレンド オンステージが行われました。今回のテーマは「手乗り極小ダウンライト」。什器やショーケースのディスプレイライトとしてはもちろん、住宅や商業施設、美術館などでその存在を感じさせない納まりのよさで、空間の美しさを際立たせる、これからが楽しみな新しいジャンルの照明です。φ50以下の極小ダウンライトで面白い取り組みを行っている3社によるプレゼンテーションが行われました。

 

トップバッターは、本社をベルギーに置くkreon(クレオン)の日本総代理店・パートナーであるライトアンドリヒト。今回紹介されたのはkreonのダウンライト「aplis(アプリス)」のダイレクショナブルタイプです。開口径はφ40・80・120・165の4種類のサイズを展開の中で一番小さなφ40で、丸型と角型をラインナップしており、ビーム角は10°・24°・46°、そしてオーバルの4種類。鉛直方向は真下から30°振れるようになっており、Raは80・90、色温度は2700K・3000K、W数は2W・3Wと各2種類での展開。角型も同様です。また、天井への納まりが美しく、aplis 40を始めとするラインナップを共通のサイズ、プラットフォームに載せることで、様々な製品を組み合わせても、全体的にまとまりのある意匠にできるのも特徴です。質問タイムでは、首振り角度の調整が簡単にできるツールが欲しいという要望も上がりました。

 

次に登場したのは、間接照明メーカーの雄であるトキ・コーポレーション。これまでダウンライトを持っておらず、新しいチャレンジとして、小さくて格好のいい、他社にまだないユニバーサルダウンライトを作ってみたいと開発したのが「マイクロダウンライト」。ユニバーサル機構でありながら、開口穴寸法35mmで埋込穴必要高さが30mm、器具高さは25mmというサイズを実現。さらに、ワイヤーを用いた独自の回転止め機構を採用することで、器具高さの抑制と、アイボールを360°全方位に回せる操作性を手に入れています。そして、その操作性を支えるのが、アイボール部分の加工。CNC旋盤工機で製作し、最後に人の手で磨き正確な球面に仕上げることで、滑らかな動きを可能にしています。また、φ40の開口穴寸法に収まる電源装置がすでにあるという発言で会場が盛り上がりましたが、今後は調光可能な電源装置の開発を進めることを課題に上げ、プレゼンテーションを締めくくりました。

 

最後に登場したのは、インテリア空間に合わせた特注器具の中から既製品を出していくという、独自のスタンスが特徴のライティング創。今回紹介されたφ28のベースダウンライトも、ホテルの宴会場にある高天井のシャンデリア下に設置する特注器具が始まりです。小型ながら7.1Wのハイパワーで、広い面積を照らすことができ、演色性はRa90。配光角は22°と32°、色は白と黒の各2種類。色温度は2700・3000・4000Kの3種類から選ぶことができます。調光は位相やPWM、DALI制御方式を採用。EcoSystemやDMXでも使用することはできます。グレア対策については、深型やハニカムルーバーを装着仕様の別注対応が可能です。また、会場から様々な質問が出ましたが、新しい器具の販売予定についての質問に対し、これまでの定電流のダウンライト系ではなく、24Vの出力で、ラインで光が飛ぶような器具を既製品にすべく開発中で、来年ぐらいのイメージで発売予定があると応え、期待感を高めていました。

 

【日時】2019年10月25日
【会場】東京デザインセンター5階crafTecギャラリー
【プレゼンテーション】ライトアンドリヒト、トキ・コーポレーション、ライティング創
【主催】IALD Japan
【共催】JIPA日本インテリアプランナー協会、JIPAT東京インテリアプランナー協会、JCD日本商環境デザイン協会、TDC東京デザインセンター