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イベントレポート

2020.10.8

のぞいてみよう!照明デザイン vol.2

2020年8月9日、「のぞいてみよう!照明デザインvol.2」が行われました。照明デザインとはどういうもの?照明デザイナーは何をしているの?どうしたらその仕事ができるの?と言った学生が知りたいことを、現役の照明デザイナーが事例を交えながらプレゼンテーションを行うというイベントで、第2回となる今回は、WEBINARでの開催となりました。

 

まず初めに、イリス・アソシエーツの小野田さんより「照明デザイナーとは」について、IALD Japanに登録しているデザイナーの多くが普段仕事をしている「建築照明デザイン(Architectural Lighting)」に絞っての話がありました。照明デザイナーが日常意識すべきなのは五感で、中でも特に意識しているのが視覚であり、視覚を司る光の存在を理解しておかないと照明デザインは難しい。建築照明デザイナーは、光を主軸に道具として用いながら五感を意識し、人の気持ちを動かすという意味であらゆる建築の照明を時にはアーティスティックにデザインする、魅せる職業であると解説されました。

 

続いて、照明デザイナーの実際の仕事について、2名のパネリストが紹介されました。最初に登場したのは、株式会社Mantleの久保隆文さん。照明のデザインというものは、実験して実際の光を見て確かめなければいいデザインはできないと実感していて、よく実験をするのが自身の事務所の特徴だと話されました。空間に合わせた特注照明を製作する場合などは、建築のような照明器具をデザインすることを意識しながら設計をしたり、光だけでなく照明器具も見せて、照明器具が空間にいかに必要であるかということまで含めて照明をデザインすることを心がけていると言い、紹介された2つのプロジェクトにその特徴がよくあらわれていました。

 

次に登場したのは、株式会社ワークテクトの内野春佳さん。照明器具に関するコンサルタント業務に携わり、依頼主の困り事に対しての調査・提案から照明器具はもちろんカタログのデザインまで行うなど、多岐に渡る自身の仕事を紹介。事務所のテーブルには照明器具や内装材など様々なサンプルが置かれ、それを見たデザイナーたちが、その素材を使って何かできないかと話が広がり、プロジェクトに絡んで発展することもよくあるそうです。また、内野さんは一度ワークテクトから離れて違う仕事に就いたことがあり、そこで学んだ現場の流れや空気感といったものが今の仕事にも非常に役立っていると話してくださいました。

仕事でよく使う道具についての質問に対し、お2人の答えは「色鉛筆」。その他にも久保さんは、風合いが好きだという「真鍮の鉛筆削り」、内野さんは、毎日必ず手にするもので「スケッチブック」と「メジャー」と回答されました。

 

「照明デザイナーになってよかった?」という質問では、2人とも「よかった」と答え、その理由として内野さんは、夜景を見にいった時に解説できるのが自分の中で面白いし、勉強にもなると。久保さんは、個人住宅など小規模のプロジェクトに携わることが多いのでクライアントとの距離が近く、反応がダイレクトに来るのが面白いと説明されました。

「照明以外に、室内の構成や外部環境などについて調査したり学ぶことはありますか?」という学生からの質問に、内野さんは、壁面や床などの素材を頭に入れながらプランを行っていると回答されました。久保さんは、家具など照明以外のものもよく見るが、気にするのは素材感だと。いろんな素材に光が当たったときにどう見えるのか、照明だけではなく空間の全体的なもの、エレメントを意識するようにしていると回答されました。

また、IALD Japanについて説明されたチップスの永島和弘さんに同じ質問をしたところ、一緒に仕事をする建築家やインテリアデザイナーといい空間をつくりたいと考えているので、照明以外のことにもたくさん口出ししていると言います。そのために学ぶべきことがたくさんあるので、照明デザイナーは楽しいと締めくくられました。

【日時】2020年8月7日
【会場】IALD Japan WEBINAR
【モデレーター】飯塚千恵里、小野田行雄 ※敬称略
【パネリスト】内野春佳、久保隆文、永島和弘 ※敬称略
【主催】IALD Japan