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イベントレポート
2024.05.21
石井幹子名誉理事の旭日中綬章叙勲記念祝賀パーティー
日本国際照明デザイナーズ協会 初代代表理事の石井幹子さん(株式会社石井幹子デザイン事務所代表取締役)が長年にわたる照明デザイン業界の発展に尽力された功績により旭日中綬章を受章されました。これを祝して、日本国際照明デザイナーズ協会主催で「石井幹子氏の旭日中綬章 叙勲記念祝賀パーティ」が築地聖路加ガーデンタワー レストランLUKEにて催されました。
当日は、パーティ―のドレスコードである“光るもの”を出席者全員が身に着け、石井さんを囲んで照明業界の未来を語るカジュアルで和やかなパーティが開催されました。十人十色の“光るもの”を身に着けた参加者と主催者がダンスミュージックに合わせて楽しみ、笑顔と歓声に満ちた素晴らしい幕開けとなりました。
大きな拍手の中、イルミネーションベールをまとった石井さんが華やかに入場されました。発起人代表として近田玲子理事より、石井さんとの思い出話が語られました。
「ひとつだけ皆さんにお話したいのが、ある時、石井さんが、”デザインというのは静かな池の中に石をポンとなげるようなものよ。近くに投げた時は小さな波紋が早く寄せてくるけど、寄せてくる範囲が小さいのよ。でも遠くに石を投げると波紋が池の周囲全体にいきわたるでしょ。そうことがデザインではないかと私は思っているのよ“とお話いただいたことがありました。社会に対しても行き渡る、そういうことをあの時すでに考えていらっしゃったのだなと今思い出しております。今後も益々のご活躍を祈っております。」と挨拶がありました。
続いて、ご来賓である日建設計取締役会長 亀井 忠夫氏、三菱地所設計代表取締役副社長国府田道夫氏のご紹介、そして同じくご来賓の元駐イタリア大使、元国際交流基金理事長、東京国際映画祭チェアマンの安藤裕康氏よりご祝辞をいただきました。安藤氏には、「1978年日本のこれからの政策ビジョンの中で、照明デザイナーとして石井さんと初めてお会いし、その時から存在感があった。日本、そして海外で素晴らしい仕事を沢山され、世界における日本のプレゼンスを高めるために石井さんは大いに貢献されました。ソフトタッチで柔和でありながらも、あきらめないチャレンジ精神が素晴らしい方です。日本そして世界中を駆け巡り、照明デザインに尽力され日本が誇れる人になったことを強調したい。まだまだ上の賞がございます。これからも世界中で授賞していただきたいと思っています」とご挨拶いただきました。
さらに、株式会社I.C.O.N. 代表、フランス照明デザイナー協会(ACE)副会長 石井リーサ明理氏からのビデオメッセージが流されました。
そして、石井さんのお気に入りのシャンパンが日没と共に振る舞われると、会場ではパナソニック株式会社エレクトリックワークス社常務 ライティング事業部長 島岡国康氏のご発声で盛大に乾杯が行われ、生演奏とともに楽しい歓談のひとときが始まりました。
続いて、石井さんが光り輝く純白のレースのドレスに身を包んで再びステージに登場されました。この素晴らしいドレスはIALDメンバーの山下裕子氏が手がけたデザインで、会場からは喝采と盛大な拍手が沸き起こりました。
参加者からの質問コーナーとして、昨年ENLIGHTEN ASIA 2023 IN JAPANで好評だった「MOTOKOの部屋」第2弾が行われ、石井さんがゲストからの様々な質問に丁寧に答えてくださいました。
「私の持論ですけど一日24時間の半分12時間が夜なんですね。まだまだ私たちはフロンティアを沢山持っています。これからも新しい沢山のフロンティアを皆さんと一緒に開拓していきたいと思っています。」と語られました。
そしてパーティは後半に差し掛かり、”1965 私の光の旅”のナレーションとDJ MIXが流れ、ダンシングタイムではさらにパワーアップした光を身にまとい、大いに盛り上がりました。
最後に、石井さんへ記念品の贈呈と“光ものベストドレッサー賞”の発表がありました。その後テラスに移動し、東京タワーや東京ゲートブリッジ、隅田川の著名橋など、石井さんが手掛けた夜景を楽しみながら参加者全員で記念撮影を行いました。こうして、楽しいひと時は瞬く間に終わりを迎えました。
石井さんは半世紀にわたり業界のトップを走り続け、日本のみならず世界にまで大きな光の波紋を広げ、照明デザインの基盤を築いてくださいました。その純粋な光への情熱、計り知れない努力と勇気、そして尽きることのない好奇心を持つお人柄に、畏敬の念を抱かずにはいられません。改めて石井さんの素晴らしさに深く感銘を受け、これらすべてに心からの敬意を捧げます。
【日時】2024年5月21日(火)18:00-21:00 (17:30受付開始)
【会場】築地聖路加ガーデンタワー47階 レストランLUKE
【主催】一般社団法人 日本国際照明デザイナーズ協会
文: 龍薗 真由美