ENLIGHTEN ASIA 2021 in japan

Hello Asia

2日間オンラインで開催されてきた「Enlighten Asia 2021 in Japan」を締めくくるクロージングセッションをスタジオからライブ配信。”Hello Asia”のテーマのもと、アジアの11都市を中継でつなぎ、それぞれの都市の今の様子をリレー形式で紹介しながら、各地の照明デザイナーの苦労や現在の状況下での光と人の寄り添い方を伝えます。

まず、国際照明デザイナーズ協会理事で照明デザイナーの面出薫氏による挨拶のあと、オーストラリア・メルボルンのデビッド・バード氏とジャクソン・スティグウッド氏が登場。コロナ禍のロックダウンによる都市への影響とそこから都市を再起動するための「White Night Melbourne」のようなライティングイベントの重要さを語りました。

 

続いて、シンガポールのトー・ヤー・リー氏、香港のクリストファー・モック氏、台北のウノ・ライ氏とサブリナ・ペン氏、北京のザン・シン氏、ソウルのミー・ジョン氏が各地の様子を報告。シンガポールからは、海外旅行に行かなくてもサイクリングやジョギングなどで都市を楽しめる環境を実際のサイクリング目線で紹介されました。

 

香港からは、実際の街中を歩きながら様々な照明デザインや変化してきた日常生活について、香港の今が紹介されました。

 

台北からは、コロナ禍でも新しいプロジェクトを複数実現し、ワクチン提供の感謝を示したプロジェクトなども紹介され、改めて照明の持つ力を感じさせてもらいました。

 

北京からは、伝統的な地域から商業的な地域まで様々なライトアップの方法について語られました。

 

そしてソウルからは、コロナ禍で生まれた商業施設の楽しみ方の変化や最新のトレンドと光環境が紹介されました。

 

日本からは5か所を中継。福岡・糸島市の長野地区での町ぐるみのイベントに携わった増田司氏からは、手づくりの会場のライトアップに魅かれて人々が集まり、光がコミュニケーションツールになっている様子を紹介しました。

 

松本浩作氏は大阪の御堂筋からリポート。御堂筋の750本のイチョウのライトアップや、イルミネーションに今回初めて企画に加わった、子どもたちが参加する「張り子の虎制作」の暖かい光の話について語りました。

 

札幌の遠藤香織氏は、コロナ禍の観光業に関連した照明デザインの仕事への影響や現在の街の様子が紹介され、アフターコロナには、是非、北海道の冬と夏の景色や光のコントラストを見に来てほしいと語っています。

 

仙台の梅田かおり氏は、秋保の天守閣自然公園から自身が手がけたライトアップイベント「秋保ナイトミュージアム」を解説。500台以上の照明器具を使用した公園のさまざまなライトアップが紹介され、東日本大震災からの復興の想いと共に語っています。

 

そして、石井幹子氏は、東京タワーの「インフィニティ・ダイヤモンドヴェール」や日本武道館の大屋根など、オリンピックに合わせて東京で実現されたプロジェクトを紹介。LEDを活用して東京のダイナミズムや日本の文化の継承を表現するとともに、次の世代に向けたグリーンエネルギーの重要性を考えた照明デザインを行う重要性を説きました。

 

最後に、IALD本部のアシュリー・ロビンス氏がビデオレターで挨拶を行い、ニューノーマル時代におけるアジアでの照明業界の発展を期待していると述べ、フィナーレを迎えました。